【ホテルで働く】正直きつい?給料やっぱり低い?ホテル業界分析します。

ホテルビジネス ホテル業

こんにちは。今回はホテルで働くメリットとデメリットについてお話していこうと思います。

ただホテルと1口に言ってもゲストハウス~高級ホテルまで様々なホテル形態がありますよね。

なので今回は私が経験したことのある①中級規模の日系ホテル②小規模のスタートアップホテル

以上2点について絞って話をしようと思います。実際の経験を基にご説明した方が、よりリアルに働くイメージがつくと思うので。

ちなみにそれぞれのホテルの特徴はこんな感じです。

①中規模ホテル
部屋数:150部屋程。
タイプ:観光客メインのオシャレなホテル。いわゆるビジホとは一線を画す。
ADR:12,000円程。

②小規模ホテル
部屋数:50部屋程
タイプ:スタートアップ企業が運営する、ミレ二アル世代をターゲットとしたホテル。
ADR   :7,000円程。

※外資などのラグジュアリーホテルについて知りたい方、今回は申し訳ございません。また今後そのような機会があれば是非書かせて下さい。

さて、この記事ではこんな疑問をお持ちの方におすすめです。

Q. 正直ホテルの給料ってどうなんだろう?
Q. ホテルで働くのはきついイメージがあるんだけど、実際のところどう?
Q. ホテルで働くメリットは?
Q.どこのホテルで働くのがおすすめ?
私が知っている限りのことは公開できる範囲ですべてお話しようと思います。それでは早速見ていきましょう!

ホテルで働くメリットは?~中規模ホテル編~

まずは150部屋規模の日系ホテルで働くメリットについてお話します。実際にご自身が働く姿を想像しながらお読みください。

対人スキルが身に付く

割とありふれたことを最初に書いてしまいました。ただ、私はホテルで働く(接客が出来る部署)1番のメリットは対人スキルの向上につきると思います。

対人スキルと聞くとどうしても表情とか声色とかが真っ先に思いつきますが、ホテル業の対人スキルは、もう一歩上のレベルで、ざっくり言うと空気を読む力が身に付きます。

私が考える、ホテル業の接客が他の業界の接客と違うところは以下の2点にあると思います。

1)コミュニケーション機会が多い
ホテルの1回1回のコミュニケーション時間は大したことが無いです。ただそれ以上に、コミュニケーションを取る機会が多いことがホテル業の特徴です。またその機会はお客さんがスタッフに話かける受動的なものもあれば、こちらから話かけることもあり、本当に求められているタイミングで適切なコミュニケーションを取ることが重要になります。この技術は想像以上に難しく、ある程度経験を積まなければ身につかない技術だと思います。

2)多種多様なバックグラウンド
ホテルと聞くと、海外からのお客様がいるイメージがありますよね。まさにその通りで本当に色々なバックグラウンドを持った方とコミュニケーションを取る必要があります。

語学が必要とよく言われますが、ある意味正解で、ある意味不正解です。語学はあくまで、多様なバックグラウンドを持ったお客さんと話すツールに過ぎず、仮に翻訳機械の精度がぐっと上がったら語学ツールなんて必要無いです。ただ、さすがにそんなにすぐに技術は向上するとは思えないので、少なくともあと10年位は語学が堪能な人の方がちやほやされると思います。

もちろん身に付く技術は語学力のみでなく、もっと重要なのは知識がぐっと蓄積されることです。

「知識なんてググればいいじゃん」という声もありますが、ググって検索して得る知識は情報であって知識にはなりにくいです。実際に今まで検索したことで覚えていることなんてほんの少しではないでしょうか。実際にリアルな人から聞くことは自然と覚えているものです。

必要な資格が特に無いので入社しやすい

こんなことを言うとホテルマンに失礼ですが、ホテルで働くにあたり特別な資格やスキルは必要ありません。コミュニケーション力が必要とよく言われますが、コミュニケーションとは何なのか、働いている当のホテルスタッフでさえ定義出来ないので、最低限人と話すことができれば問題ありません。本当です。

とは言えホテルはいくつかの試験を用意しています。一応ホテルに関する資格はこんなラインナップです。

ホテルビジネス実務検定
ホテルビジネス実務検定試験(略称:H検 Hotelier Proficiency Test)は、総合的な資格制度として、ホテルの実務知識の体系的理解度を測定するための評価基準となる検定試験です。日本ホテル教育センターがホテル業務の調査、資格制度の研究を経て開発、1999年から実施しています。
引用先:https://www.jec-jp.org/hken/index.php
ホテル実務技能認定試験
ホテル業界の第一線で活躍されていた方や有識者の方で組織された認定委員会により、ホテル実務と業界動向をふまえた能力認定試験を提供しています。基本的な知識からホテルマネジメントに関する分野まで、ホテル業界で必要とされる業務スキルの証明として就転職時に活用できます。
引用先:https://www.sikaku.gr.jp/th/
こういった資格を用いるとすれば、「資格を取ることを目的」とせず「知識を増やす目的」としてであれば活用するメリットはあると思います。とは言え、実際に働いていてみないと活字で読んでも分からないことが多いと思うので、私のおすすめは、実際に働き始めてから並行して勉強することです。

ホテルで働くデメリットは?~中規模ホテル編~

これからホテルで働くデメリットを紹介しますが、どうしてもメリットよりデメリットの方が多くなってしまいます。あらかじめお伝えしておきます。

給料が・・・

一番気になるところですよね。ここでは私の経験と友人の話、また大手人材会社に記載されている情報を総合的に見た上で、説明していこうと思います。

ホテル給料

上の表にあるのが平均的なホテルマンの給料です。私の経験なども踏まえても、割とこの金額は的を得た数字と言えます。

20代の282万円はまだ問題がないにしろ、30代以降の上げ幅が全然無いのがホテルマンの給料の厳しいところです。

また賞与ですが年2回、1回の支給は月給1か月分のところが多いようです。なので20代の給料についてまとめると以下のようになります。

月給20万円×12か月=240万円
年2回の賞与=40万円             計280万円

手取りに換算すると以下のようになります。

ホテルマン給料

ちなみに仮に支給額200,000円を時給換算すると約1,136円です。

もちろん賞与などを加えるともう少し上がるので時給換算する意味はあまりないのですが、さすがに低いですね。

いかがでしょう。正直他のサービス業と比較しても決して高くはない給料なので、高い給料を求めている方にはホテルはおすすめできません。

また、コロナの前の市況では賞与をもっと多くもらえるホテルもあったようですが、今後はそれも見込めません。特に今は今回紹介している中規模級のホテルはコロナの煽りを一番受けているので、当分は給料アップは見込めないのではないでしょうか。

ただ、中規模ホテルと言っても数が多いので、少しでも給料が高いところで働くとすれば、以下のホテルはおすすめです。

●不動産運営のホテル
コロナの煽りを受けなかったのが不動産業です。本業の不動産が好調なので、グループ会社、もしくは事業の1つであるホテル業についても、本業の支えがあり賞与も大きく下落しなかったところが多いようです。

●鉄道会社運営のホテル
初任給が他に比較し少し高いのが利点です。また事業の多角化を広く行っているのが鉄道会社であり、ホテル業を他の事業でカバーしているところが多いようです。

なお、ホテル事業の基本についてはこちらをお読みください。

【ホテル基礎知識】所有・運営・経営の違いと契約方式が知りたい!
ホテルの基本となる『所有・運営・経営』の違いを詳しく書きました。ホテルについて勉強している学生さん、ホテル業に転職を考えている方、また実際に既にホテルで働いている方に向けた記事です。これらを知ることで、もっとホテルビジネスに携わることが楽しくなってくるはずです。

体力的に・・・

まず一般のフロントスタッフの1日のワーキングスケジュールを紹介します。このスケジュールは本当にどこのホテル(中規模)に行ってもびっくりするぐらい変わりません。

シフト例

【日勤・夜勤】
・日勤 8:00~17:00 or  14:00~23:00
・夜勤 23:00~翌8:00

【早番・遅番・夜番】
・早番…8:00~17:00
・遅番…14:00~23:00
・夜番…23:00~翌8:00

また、この規模ホテルだと早番と遅番と夜勤を組合してシフトを作ることが多いです。
例えば以下のようなシフトになります。
ホテルマンシフト
特にきついのが夜勤と日勤を組み合されてしまことです。自分のリズムをつかめず、体力に自信が無い方にはおすすめできません。
一応どこのホテルでも法律で深夜料金(2200~翌5:00)が発生し、その間の給料は1.25倍、もしくは夜勤手当として追加で○○円支給するという決まりがあります。なので、夜勤専門スタッフになれば通常のホテルスタッフより稼げることにはなります。

ストレスが・・・

先ほどメリットで”対人スキルが上がる”ことを話しましたが、逆に言うと大きなデメリットになります。1日中お客さん対応をすることになるので、気が休まる時がありません。理不尽なクレームも多々あり、メンタル面でも常に大変というのが正直なところです。コミュニケーション能力は磨かれるので心配はいりませんが、誰かとコミュニケーションを取ることで少しでもストレスを感じてしまう方にはおすすめできません。

転職に不利

「ホテルマンはコミュニケーション能力が高いから他業種への転職も有利」ということを聞くこともあるかもしれません。ただ残念ながらそれは嘘です。転職サイトは1人でも多くの人に転職サービスを使ってもらいたいと考えているのでそういったことを書いているのでしょうが、経験上、残念ながら他業種への転職は不利です。

何故かというと、やっぱり専門的なスキルが身につきづらいのがホテルマンだからです。もし、ホテルで働きつつ専門的な知識を身につけたいのであれば以下の方法がおすすめです。

●マルチタスクを心掛ける
例えばホテル運営にマーケターとして関わる、経理業務として関わる、システム開発で関わるなど、接客+αの仕事ができる職場を探し、上記のような専門スキルを身につけることをおすすめします。特に中規模クラスのホテルであれば会社によっては色々なことにチャレンジさせてくれます。若いうちから色々な職種にチャレンジしましょう。

●副業する
コロナ禍になって唯一改善されたことは副業に対する考え方だと思います。ホテル業界でも副業解禁になった会社が多いので、自分が身につけたい副業をすることもおすすめします。ただ先にお話ししたように、ホテルマンのワークスケジュールが非常に不規則なので、体調には十分に気を付けて。

ただ、実はホテルの他業種への転職は難しいのですが、同じホテル業界だと比較的転職しやすいのはメリットです。特に扱うホテルPMSやサイトコントローラーが同じであれば、違うホテルであってもすぐになじめます。人事側もそのことを知っているので、ホテル経験者を採用しやすいという背景があります。

ホテルで働くメリットは?~スタートアップホテル編~

さて、これまで中規模ホテルで働くメリットデメリットについてお話してきました。ただ皆さんもご存知のように、現在ホテル業界にはスタートアップ企業が多数参入しています。なのでこれまでの「ホテル=厳しい」という考え方も徐々に変わってきていることも事実です。

スタートアップ企業が運営するホテルの例はこんな感じです。

①UDS株式会社

UDS株式会社 - UDS Ltd.|まちづくりにつながる「事業企画」「建築設計」「店舗運営」
ホテルや、レストラン・カフェ、商業施設、公共施設などまちづくりにつながる「事業企画」「建築設計」「店舗運営」を国内外で手がけるUDS株式会社のWebサイトです。

いわゆる「ライフスタイルホテル」を日本で急速に普及させて会社で、ホテル作りが専門というより、まちづくりを専門とする会社です。教育施設やシェアハウス、また”キッザニア”のようなサービスまで展開するなど多角的にビジネスを行います。

また新卒だけでなく中途採用にも積極的な企業なので、どなたでも働くチャンスがあると言えますね。

②グローバルエージェンツ

Global Agents
The world is like a wonderland. 私達は世の中の「ありえる」を形にして無限の可能性との出会いを育むエージェントチームです。ソーシャルアパートメント、ホテル、カフェなど様々なライフスタイル事業を手掛けています。

ソーシャルアパートメント事業を軸に、最近急速にホテル展開を行うスタートアップ企業。展開するライフスタイルホテルはどこも高い評価を受けており、またカプセルホテルも運営しています。

UDS同様中途採用に積極的な同社では、若手スタッフが中心に運営を行っています。マルチタスクが多いようで、色々なスキルも身につきそうです。

③THE SHARE HOTELS

https://www.thesharehotels.com/

その土地の良さを発信していくことをコンセプトに日本全国で展開するホテル運営会社。ホテルごとに雰囲気が異なり、今後も各地でホテルがオープンすることが予想される企業です。

④バックパッカーズジャパン

ホテルというよりかはゲスト経営に力を入れる企業ですね。インバウンドゲストも多く、どこのゲストハウスも国際色に富んでいるのが印象です。旅好きの方におすすめの企業です。

Backpackers' Japan - あらゆる境界線を越えて、人々が集える場所を。
株式会社Backpackers' Japanウェブサイト。Backpackers' Japanは賃貸した一軒家、ビルディングを簡易宿所として登録し、主に旅行者を対象とした宿として運営しています。

 

ちなみに、こうした企業で働く際には、wantedlyで仕事を探すのが圧倒的に便利です。数も多く無料なので、是非一度登録してみて、どんな企業があるのか見てみてください。

Wantedly(ウォンテッドリー)「はたらく」を面白くするビジネスSNS
Wantedlyは、運命のチームや仕事に出会えたり、人脈を広げ、ビジネスの情報収集に使えるビジネスSNSです。

 

マルチタスク

さて、ここからはスタートアップ企業で働くメリットについて見ていきますね。

大手ホテルからスタートアップホテルに転職してまず驚くのが、本当に色々な業務に携わるチャンスがあることです。フロントスタッフももちろん行いつつ、マーケティングに企画立案、清掃管理から経理業務まで、ほとんどすべてを行うのがスタートアップの良いところです。

先ほどもお伝えしたように、中規模以上のホテルではなかなか専門的な知識が身につかないというのがデメリットでしたね。こうしたデメリットがスタートアップの場合は全くと言っていいほどありません。

スピード感

企画から実行までのスピードが非常に速いです。中規模以上のホテルになると、最終決済責任者まで案が届くまでかなりの時間を要します。ホテルが乱立する中ではスピード感のある決定は強みになりますよね。

誰でも発言権がある

先ほどのスピード感にもつながりますが、全員に案を出す権利、それを実行する権利ががあります。日毎から常にアンテナを張ってアイデアをストックしておきましょう。

給与面の選択肢が多い

色々なスタートアップホテルがある中で、中にはホテルの平均賃金を上回る企業も存在します。

そもそもこういった企業には中途採用が多く、入社時点である程度給料の相談に乗ってもらえるところがほとんどです。妥協せずに入社前に必ず確認しておきましょう。

ホテルで働くデメリットは?~スタートアップホテル編~

実力主義

少数で営業を行うスタートアップ企業は、一般のホテルに比較すると実力主義です。マルチタスクをこなすということは、それだけ業務処理能力が必要なので、ある程度実力が無いと中々上にはいけないのが実情ですね。

福利厚生が・・

これについては全ての企業を見たわけでは無いので一概には言えませんが、一般的にスタートアップ企業は大手に比較すると福利厚生に不安がある企業が多いです。

また福利厚生だけではなく、制度自体がまだ整っていないことも多いです。マニュアルに沿った働き方をしたい方には絶対におすすめできないスタートアップホテルですが、自分でマニュアルそのものを作りあげていきたいという方々には、本当におすすめです。

体力的に厳しい

こちらは先ほどお話した中規模ホテルと同じく、シフト体系はホテルなので変わらず厳しい厳しいところが多いです。また、夜勤中も個人的なタスクが多かったりと、もしかしたら規模の大きなホテルより大変なところも多いかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。前半では中規模クラスのホテルの説明、後半ではスタートアップ系のホテルを説明してきました。

ここで改めてそれぞれのメリットデメリットをまとめてみます。

◎中規模クラスホテル

【メリット】
・対人スキルが身につきやすい
・必要な資格が無いので入社しやすい
【デメリット】
・給料が低い
・体力的に厳しい
・精神的に厳しい
・転職に不利

◎スタートアップホテル

【メリット】
・マルチタスク
・スピード感
・誰でも発言権がある
・給与面の選択肢が多い
【デメリット】
・実力主義
・制度が整っていない
・体力的に厳しい
やっぱり給料面では他業種に比較すると決して優れた業界とは言えません。また中々自分の時間を作ることが出来ないので、根本的に人と話すことが好きじゃないと、正直ホテルで働くことはおすすめ出来ないです。
とは言え、アフターコロナ後の市場では、ホテル業自体はまた活気づくと思います。そこでは今までに無い宿泊体験を提供し、また従業員の働き方も見つめ直す機会があると思います。
ホテルは色々な形態があるので、是非自分に合った働き方ができそうなホテルを見つけてください。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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